健康に対して有益な効果をもたらす可能性のあるビタミンD。そのメリットについては以下の記事で詳しく解説しています。
しかし、ビタミンDには摂取することによるデメリットも存在します。それを補ってくれるのがビタミンKです。
今回は、ビタミンKとビタミンDの関係について紹介していきます。
この記事の内容
ビタミンD摂取のデメリット
ビタミンDはカルシウムの吸収に関与しています。腸管からのカルシウムの吸収を促進し、血液中のカルシウム濃度を高める働きがあります。
しかし、血液中にカルシウムが増えた際に問題となるのが血管の石灰化。血管にカルシウムが沈着してしまい、動脈硬化等の様々な疾患のリスクを向上させます。
石灰化の原因は多くありますが、ビタミンDやカルシウム、リンが血液中に多くなることで発生することが知られています。
ですので、ビタミンDを摂取する場合、血液中のカルシウムを正常な場所(骨など)に移行させる必要があります。
それに寄与しているのがビタミンKです。
ビタミンKはビタミンDのデメリットを補う
ビタミンKには、血管の石灰化を防ぐ効果があります。
閉経後女性100人を対象とした研究では、ビタミンKサプリメントを摂取した人では、しなかった人と比べて血管の石灰化を防げたこと、さらに、高齢男性を対象にした研究では、ビタミンKの摂取量が少ない人で大動脈の石灰化が起こりやすかったことを報告しています。
参考)
・GELEIJNSE, Johanna M., et al. Dietary intake of menaquinone is associated with a reduced risk of coronary heart disease: the Rotterdam Study. The Journal of nutrition, 2004, 134.11: 3100-3105.
・BRAAM, Lavienja AJLM, et al. Beneficial effects of vitamins D and K on the elastic properties of the vessel wall in postmenopausal women: a follow-up study. Thrombosis and haemostasis, 2004, 91.02: 373-380.
こういった作用は、ビタミンKが血液中のカルシウムを骨に沈着させる働きがあることに関係しています。図で表すと以下のようになります。
これにより、ビタミンDのデメリットである血液中カルシウム濃度の増加を補うことができるのです。
まとめ
今回はビタミンKとビタミンDについて紹介しました。
健康に有益な効果があるビタミンDですが、場合によっては血液中にカルシウムを増やすことにより、石灰化を引き起こしてしまう可能性があります。
それを補ってくれるのが、同じ脂溶性ビタミンのビタミンKです。ビタミンDを摂取する際は、ビタミンKも意識して摂取するようにしましょう。
この記事を書いたトレーナー

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