体を鍛えたいと思ったら、スクワットを避けて通ることはできません。
スクワットをすることは、たくましいふとももを手に入れる以外にもさまざまなメリットがあります。
この記事では、ダイエットにも効果が抜群なスクワットについて詳しく解説していきます。また、スクワットで鍛えられる筋肉や、スクワットの種類についてもご紹介します。
この記事の内容
スクワットの効果とは
スクワットは主に太ももの筋肉をく鍛えることができる筋トレです。ビッグスリーと呼ばれることもあり、「ベンチプレス」「デッドリフト」と並んで筋肥大に効果のある代表的な種目のひとつでもあります。
そんなスクワットですが、筋力アップはもちろんのこと、ボディメイクやダイエットにも絶大な効果があります。
効率よく脂肪を燃焼できるためダイエットにも効果抜群
スクワットは、筋トレの中でも最もカロリーを消費する種目のひとつです。
脚には非常に多くの筋肉が集中しているため、運動によって消費するカロリーも膨大なものになります。スクワット1回あたりの消費カロリーは約0.4kcalほどで、腹筋を50回以上に相当するとも言われています。
また、自重トレーニング(器具を使わず自分の体重で行うトレーニング)でも十分ですが、ウエイトなどの負荷をかけることで更に効果を高めることもできます。
基礎代謝が上がるため、痩せる体が作れる
スクワットは下半身の筋肉量を増やすうえでは欠かせないトレーニングです。筋肉量が増えると、その分だけ基礎代謝が向上します。
基礎代謝が向上するということは、普通に生活しているときの消費カロリーが上がるということでもあります。言い換えると、痩せやすく太りにくい体になるということです。
基礎代謝が上がれば当然、燃焼される脂肪の量も増えます。トレーニング中だけでなく日頃の生活の中でも効率よく脂肪を燃焼できるのは、体重を気にする人にとっては嬉しい効果ですね。
脚が長く見えるようになる
スクワットで下半身を鍛えることで、脚が長く見えるようになります。太ももが太くなって逆に短く見えるのではないかと心配になるかもしれませんが、安心してください。
まず、スクワットではお尻周りの筋肉が鍛えられるので、ヒップアップの効果があります。そのため、お尻の位置が高く見えるようになるため、全体のシルエットが引き締まるだけでなく、脚が長く見えるということです。
また、おしりだけでなく、太ももも引き締まり、膝まわりの脂肪がなくなってスッキリとします。更に脚の付け根に向かって太くなるめ、下に行くほど細くなるシャープなシルエットになります。
ふくらはぎの筋肉も使うため、足首周りも細くなり、結果として脚全体が長く見えるのということです。
ここまで脚の筋肉について少し触れてきましたが、次の項目では、スクワットによって鍛えることができる筋肉について詳しく解説していきます。
スクワットで鍛えられる筋肉とは
下半身には全身の筋肉の70%が集中しています。スクワットで主に鍛えられる太ももは全身の筋肉の中でも最も筋力が強い部位でもあります。
全身の大きな割合を占めているからこそ、下半身を鍛えることでさまざまな恩恵が受けられるのです。
この項目では、スクワットで鍛えることができる筋肉についてご紹介します。
大臀筋・中臀筋・小臀筋
お尻には大臀筋・中臀筋・小臀筋の3つの筋肉があります。なかでも大臀筋はお尻全体を覆う重要な筋肉で、大殿筋を鍛えることによってヒップアップやボディメイクなどの様々な効果があります。
大殿筋の働きとして、主に股関節を伸ばすというものがあります。大殿筋を鍛えることによって、ヒップアップして足全体のシルエットをきれいに見せるだけでなく、脚力が向上してスポーツのパフォーマンスにもいい影響があるという効果があります。
今回は詳しい説明を割愛しますが、中殿筋と小臀筋はお尻の側面についている筋肉で、股関節を安定させる働きがあります。
また、大殿筋には腰の屈伸を助ける働きもあるため、鍛えることによって腰痛の予防になるという効果もあります。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は太ももの前面にあります。「大腿直筋」「内側広筋」「中間広筋」「外側広筋」の4つの筋肉から構成されており、全身の筋肉の中でも最大の筋力を誇る筋肉です。下半身で最も大きな筋肉でもあり、スクワットで主に鍛えられるのも大腿四頭筋です。
大腿四頭筋は体の中でも特に重要な働きをする筋肉で、鍛えることで非常に多くのメリットがあります。
大腿四頭筋は非常に大きな筋肉なので、鍛えることによってスポーツのパフォーマンスだけでなく基礎代謝の向上が望めます。
大腿四頭筋の主な働きは膝を伸ばす動作で、骨盤を安定させる働きもあります。たま、大腿四頭筋を鍛えると、骨盤を前傾させるように引っ張る働きがあるため、腰がまるまることを防ぎ、姿勢がよくなるという効果も望めます。
ハムストリングス
ハムストリングスは太ももの背面にある筋肉で、「大腿二頭筋」「半膜様筋」「半腱様筋」の3つに筋肉から構成されています。大殿筋と並んでアクセル筋とも呼ばれるハムストリングスは、鍛えることでダッシュやジャンプなどといったスポーツのパフォーマンスも向上します。
また、ハムストリングスは下半身の中でも大腿四頭筋、大殿筋に次いで大きな筋肉なので、基礎代謝の向上にも貢献します。
ハムストリングスの主な働きは膝を曲げる動きで、股関節の動きをサポートする働きもあります。
内転筋群
内転筋群は太ももの内側の筋肉のことで、「大内転筋」「長内転筋」「短内転筋」「薄筋」「恥骨筋」といった5つの筋肉で構成されています。脚を閉じる動きに関わっており、股関節の動きのサポートや腸腰筋との連携といった体幹の筋肉にも影響のある重要な筋肉です。
電車などで脚を開いて座っている人を見かけることがあるかと思いますが、開いて座っているのではなく内転筋の筋力が低下してしまったために閉じることができないのです。
内転筋は横の動きをサポートするために役立つため、鍛えることでサイドステップを使う競技のパフォーマンスの向上が期待できます。
このように、内転筋はスポーツや日常の所作にも関わってくる非常に重要な筋肉と言えるでしょう。
下腿三頭筋
下腿三頭筋とは、主に「腓腹筋」「ヒラメ筋」という2つの筋肉によって構成されています。腓腹筋はふくらはぎの表に見えている筋肉で、ふくらはぎを鍛えるときは腓腹筋をイメージする事が多いでしょう。ヒラメ筋はその名の通り魚のヒラメのような形をした筋肉で、腓腹筋の下にあります。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれており、脚の血液を上半身に送り返すという働きもあります。鍛えることで脚のシェイプアップになるだけでなく、健康にもいい影響があります。
腓腹筋はかかとを持ち上げる動きと、膝を曲げる動きのサポートをする働きがあります。ヒラメ筋は主に遅筋で構成されており、ヒザ下のバランスを支える重要な筋肉です。
腹筋・背筋
意外に思うかもしれませんがスクワットをすることで、間接的に腹筋と背筋といった体幹の筋肉を鍛えることができます。スクワットは主に「腹直筋」「腹横筋」「脊柱起立筋」といった筋肉に効果があります。
体幹の筋肉は上半身のバランスをとるために働きます。スクワットは上半身を沈み込ませるようにしゃがむ必要があります。実際にスクワットをしてみれば、状態を安定させるために腹筋が締まるのを感じると思います。また、正しいフォームでスクワットを行えば、背筋が上半身が前傾しすぎないように働いていることを実感できるでしょう。
このように、スクワットをすることで同時に腹筋と背筋も鍛えることができるのです。
スクワットの種類とは
スクワットと聞くと、最もスタンダードな立ったりしゃがんだりする動きを想像する人がほとんどでしょう。実際にはスクワットには様々なバリエーションがあり、やり方次第で狙った筋肉をピンポイントに鍛えることができるトレーニングです。
また、器具を使わなくてもできるのがスクワットのメリットでもあるので、どこでもできるのは嬉しいポイントですね。
この項目では、さまざまなスクワットの種類の中から代表的なものを紹介していきます。
ノーマルスクワット
ノーマルスクワットは最もスタンダードなスクワットです。一口にスクワットと言っても、しゃがむ深さによって強度や難易度が変わってくるのがスクワットの特徴。初心者にはハーフスクワットをおすすめします。
やりかた
- 脚を肩幅よりやや広く開き、つま先は膝と同じ向きか、やや開いて立ちます。このとき腕は前に伸ばすか頭の後ろで組むか、やりやすい位置でOKです。
- お尻を後ろに引くようにしっかり股関節を折るようにしゃがんでいきます。このときハムストリングスと大殿筋を意識しましょう。膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。
- 太ももが床と水平になるまでしゃがんだら、大臀筋、大腿四頭筋を意識しながらもとの姿勢に戻ります。
ワイドスタンススクワット
ワイドスタンススクワットはノーマルスクワットよりも足の幅を広げたスクワットです。ワイドスタンススクワットは、ハムストリングスに効きやすく、膝を傷めにくいというメリットがあります。ただし、股関節の柔軟性がないと痛めてしまう可能性が高いため、やるまえにしっかりとストレッチをしましょう。
やりかた
- 脚を肩幅より広く開き、膝を外側に向けます。腕の位置は自分のやりやすい位置に固定します。
- 太ももが地面と水平になるまでゆっくりととしゃがんでいきます。このとき膝がつま先のほうに向くように気をつけましょう。
- 大殿筋と大腿四頭筋を意識しながらもとの位置まで戻ります。
ピストルスクワット
ピストルスクワットは、片足立ちで行うスクワットです。両腕と片足を前に突き出す特徴的なポーズが拳銃のようにみえることからピストルスクワットと呼ばれています。バランス感覚と筋力の両方が必要なため、自重トレーニングの中でも特に難易度が高いのが特徴です。慣れないうちは壁や柱などに手をついてバランスをとるようにするといいでしょう。
やりかた
- 片足立ちになり、地面についていない方の足を前方に出します。両腕は前方にまっすぐ伸ばしてバランスをとります。
- 視線は前にして、おしりを後ろに引きながらゆっくりとしゃがみます。
- しゃがみきったら最初の姿勢までゆっくり戻ります。
スプリットレッグスクワット
スプリットレッグスクワットは、大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋に至るまでバランスよく鍛えることができます。また、足を前後に開く不安定な姿勢になるため、バランスをとるために内転筋や体幹の筋肉にも効果があります。
やりかた
- 脚を前後に大きく開いて立ちます。腕は自然に垂らすか腰に手を当てるとバランスがとりやすいです。
- 背筋を伸ばし少し前傾しながら前足に体重をかけて乗り込むようにゆっくりしゃがみます。このとき、両方の膝が90度になるくらい曲げるのがコツです。
- 前足で地面をしっかりと押しながらもとの姿勢に戻ります。このときなるべく後ろ足の力に頼らないようにしましょう。
ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、大腿四頭筋やハムストリングス、大殿筋を効果的に追い込むことができるトレーニングです。かつてブルガリアのオリンピック選手が取り入れていたことが名前の由来にもなっているように、自重でのスクワットの中でも特に効果があるトレーニングのひとつです。
やりかた
- 片足で立ち、後ろ足を椅子などの台に乗せます。
- 前足に体重を乗せ、背筋を伸ばして少し上半身を前傾させながらゆっくりしゃがみます。
- 膝が90度になるまでしゃがんだらもと姿勢まで戻ります。このとき少し後ろに下がるように腰をスライドさせるのがコツです。
まとめ
スクワットはあらゆるトレーニングの中でも最も効果のある種目のひとつです。全身運動といわれることもあるくらいなので、とりあえず筋肉をつけたいと思ったときにやっておいえば間違いありません。
スクワットには様々な種類があるため、その中から自分にあったトレーニングを見つけることができます。
また、気になる部分をピンポイントに鍛えることもできるため、いろんなバリエーションを試してみるといいでしょう。
今回はいくつか代表的なスクワットを紹介したので、ぜひ自分のやりやすいスクワットを見つけてみてくださいね。
参考記事
こちら参考にどうぞ!
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