トレーニングのプロテインを欠かさないというトレーニーの方はもちろん、最近では、一般の方でも健康維持の目的でプロテイン・サプリメントを摂取するという方が増えてきました。
しかし、プロテインを摂取するとお腹が痛くなるという方も一定数いらっしゃるようです。
今回は、プロテインを飲んでお腹が痛くなる原因と、その対策について紹介します。
この記事の内容
腹痛の原因は「乳糖」かも?
プロテインを飲むとお腹が痛くなる、という方はよくいらっしゃいます。
たんぱく質を効率的に摂取できるプロテインですが、お腹を下してしまうと、栄養素の吸収にも悪影響がありますので、元も子もありません。
その様になってしまう原因には色々考えられますが、牛乳中に含まれる糖質:乳糖もその原因の1つとなっているかもしれません。
プロテインに含まれる「乳糖」
プロテインには大きく分けて次の3つの種類があります:
- ホエイプロテイン:牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。牛乳中のたんぱく質の20%に該当します。体への吸収が早いという特徴があり、トレーニング後の摂取に向いています。
- カゼインプロテイン:牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。牛乳中のたんぱく質の約80%に該当します。体への吸収が遅いという特徴があり、就寝前の摂取に向いているとされています。
- ソイプロテイン:大豆中に含まれるたんぱく質です。植物性のたんぱく質として、ダイエット目的等で摂取されることも多いプロテインです。
このうち、前者の2つ、ホエイプロテインとカゼインプロテインには、乳糖が含まれる場合があります。それらは牛乳を原料として作られますので、牛乳にもともと含まれていた乳糖がプロテイン中に含まれてしまうことがあるのです。
参考)
・DNS ZONE:プロテインの種類とは? -ホエイ・カゼイン・ソイ-
乳糖不耐症とは?
牛乳中に含まれる乳糖について、腹痛を起こしてしまう人と起こさない人とがいます。このうち、腹痛を起こしてしまう人は乳糖不耐症であると考えられます。
乳糖不耐症の人では、乳糖を分解するために必要な酵素:ラクターゼが不足しています。そのため、乳糖が分解されないまま、胃→小腸→大腸と到達してしまいます。
乳糖は小腸で水分を引き寄せてしまったり、また大腸では腸内細菌による発酵を受けたりすることで、結果として、下痢や腹痛を引き起こしてしまうのです。
そのため、乳糖不耐症の人では、乳糖の含まれていないプロテインを選択することが重要となります。
プロテインで腹痛を起こさない対策
①ソイプロテインに変更する
使用するプロテインをソイプロテインに変更することで、下痢や腹痛を避けることができると考えられます。
先に紹介したように、プロテインのうち、ホエイプロテインとカゼインプロテインは、牛乳を原料として作られるために、プロテイン中にも乳糖が含まれてしまう場合があります。
しかし、大豆を原料として作られるソイプロテインには、乳糖は含まれません。ですので、乳糖不耐症の方ですと、ソイプロテインを摂取することで腹痛を抑えられる可能性があります。
②WPIに変更する
上記でソイプロテインをオススメしましたが、吸収力の速さから、ホエイプロテインを摂取したいという方も多いはず。そのような方には、ホエイプロテインの中でもWPIのものを選択されることをオススメします。
ホエイプロテインにも大きく2つの種類、WPCとWPIがあります。
- WPC:一般的に販売されているホエイプロテイン。たんぱく質含有量は70~80%程度で、脂質や炭水化物(乳糖など)なども多く含まれています。
- WPI:WPCから脂質や炭水化物を取り除き、たんぱく質含有量を90%以上にまで高めたもの。純度の高いホエイプロテイン。価格もWPCと比べて高め。
つまり、たとえホエイプロテインでも、WPIのものでは乳糖の含有量も少なめになります。ですので、乳糖不耐症の方でも、WPIのものを選択すると、腹痛等を抑えられる可能性があります。
まとめ
今回はプロテインを飲んだ際の腹痛について、その原因と対策について紹介しました。
プロテインを飲んで腹痛や下痢を引き起こす方は、乳糖不耐症の可能性があります。
それを防ぐためには、ソイプロテインに変更する、WPIのホエイプロテインに変更する等が有効だと思われます。ぜひ試してみてください。
この記事を書いたトレーナー

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