ダイエットのためにバランスの良い食事が重要であるということは、もはや疑いようがありません。たんぱく質に少し意識を向けてみるとよいでしょう。
今回はたんぱく質の摂取量を増やすことがダイエットに効果的な理由を紹介していきたいと思います。
この記事の内容
理由①カロリーの消費量が増加する
食事に占めるたんぱく質の量が増えることで、カロリーの消費を増やすことができます。これは主に食事誘発性熱産生と筋肉量の維持・増加に関係しています。
食事誘発性熱産生
たんぱく質を摂取することで、食事誘発性熱産生(DIT)を高めることができます。「食事誘発性熱産生」というのは、食事によって消費するカロリーのことを指しています。
食事を摂ると、食事を消化・吸収したり、体熱として利用されることによって、いくらかのカロリーを消費します。
これを食事誘発性熱産生と呼びます。摂取したカロリーのうち、この食事誘発性熱産生に使われる割合は栄養素によって異なっており、たんぱく質がもっとも高く約30%、炭水化物が6%、脂質が4%です。
一般の日本人の食事では、摂取したカロリーの10%程度がこれで消費されるとされていますが、食事中に占めるたんぱく質の割合を増やすことで消費するカロリーを増やすことができるのです。
筋肉量の維持・増加
また、適切な量のたんぱく質を摂取することで筋肉量の維持・増加を促すことができます。
食事中に占めるたんぱく質が不足してしまうと、筋肉中のたんぱく質がエネルギー源として使われるようになってしまい、筋肉量が減ってしまう場合があります。また、たんぱく質が不足していると、筋肉トレーニングの効果が薄れてしまい、効率的に筋肉を増やすことができません。
筋肉が多いことは基礎代謝量の増加にも繋がるため、適切な量のたんぱく質を摂取することは、消費カロリーを増加させることにも繋がるのです。
理由②カロリーの摂取量が抑えられる
たんぱく質の摂取量を増やすことで、摂取するカロリーを抑えられるとされています。
以下では、実際の研究結果と照らしあわせながら、その理由として挙げられるプロテインレバレッジ仮説についても触れていきたいと思います。
実際の研究結果
2011年にコロラド大学の研究者らによって行われた研究では、アメリカの国民健康・栄養調査にあたるNHANESのデータ:20~74際の男女(17,487人)の食事を解析したところ、たんぱく質がカロリーに占める割合が増加すると、カロリーの摂取量が減少することを報告しました。
具体的には、たんぱく質の割合が炭水化物のかわりに1%増加すると32kcal、脂質のかわりだと51kcal減少していました。たんぱく質の摂取がカロリー摂取量を減少させることを示唆しています。
プロテインレバレッジ仮説
上記のようになった理由として、「プロテインレバレッジ仮説」が考えられます。
この仮説はオックスフォード大学のシンプソン博士が提唱しているもので、人間の体に必要なたんぱく質を摂取するまで、食欲はおさまらないのではないかという考え方です。
その仮説を採用するならば、たんぱく質の多い適切な食事をとることで、無用な食欲を抑えられ、その結果としてカロリーの摂取量を抑えられると考えられます。
参考)
・新R25:DaiGo が教える「25分で暴飲暴食をチャラにする方法」と「15分で食欲を抑える方法」
まとめ
今回はたんぱく質の摂取量を増やすことがダイエットに効果的な理由を紹介しました。
たんぱく質の摂取量を増やすことで、食事誘発性熱産生や筋肉量の維持・増加を通して、消費カロリーを増やすことができます。
加えて、摂取カロリーを抑えられる可能性についても紹介しました。
健康を害するほどたんぱく質を摂取する必要はありませんが、ダイエットを行っている方はたんぱく質の摂取量を適切な量まで増やしてみると良いでしょう。
この記事を書いたトレーナー

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