あなたの体の速筋と遅筋の割合を調べる方法|長距離向き?短距離向き?

短距離種目が得意な人と長距離種目が得意な人とに分かれる傾向にあると思います。

これらは、主に体に占める速筋と遅筋の違いによっても説明することができます。今回は、体に占める速筋と遅筋との割合を調べる方法を紹介したいと思います。

速筋と遅筋とは?

筋肉には大きく2つの種類があります。それが速筋と遅筋です。

速筋は主に瞬間的な力を生み出す際に利用されます。スポーツの競技でいうと、短距離種目である50メートル走やスピードスケートなどが該当します。

対して遅筋は持久力の必要な運動で使われます。長距離種目であるマラソンなどが代表です。

速筋と遅筋との違いについて詳しくは下記の記事を参照してください:

速筋と遅筋では、得意とする運動が異なります。そのため、自分の体で速筋と遅筋がどのくらい存在しているのかを把握することは重要です。

速筋と遅筋の割合を調べる方法①遺伝子検査

速筋と遅筋との割合については、遺伝子検査でも調べることができます。

近年スポーツ会で注目されている遺伝子に「ACTN3」と呼ばれるものがあります。この遺伝子の有無によって速筋が多いか遅筋が多いかを調べることができます。

ACTN3は下記の3つに分類され、それぞれで速筋や遅筋の量が異なる可能性が示唆されています:

  • RR型:速筋型(短距離向き)
  • RX型:バランス型
  • XX型:遅筋型(長距離向き)

一般的な日本人では、RR型とXX型が同じくらい存在しているとされています。
トップアスリートでACTN3を調査した結果、瞬発力が求められる競技ではRR型が多く、持久力が求められる競技になるにつれXX型が多くなったことが確認されています。

参考)
中里 浩一:スポーツに関する遺伝子検査, 平成24年度 第2回日本体育大学 公開講座「体力測定と体力医学」
日本経済新聞:筋肉を作る「スポーツ遺伝子」、トレーニングに生かす(2011)

ここでは特定の商品・サービス名をあげることはしませんが、昨今は遺伝子検査も一般的になってきています。
その中には、ACTN3を検査できるものもあるかと思いますので、探してみると良いでしょう。

速筋と遅筋の割合を調べる方法②50メートル走と12分間走の速度から計算

遺伝子検査をするのは大変!という方には、計算によって算出する方法を紹介します。

50m走と12分間の結果から、計算で簡易的に導きだすことができます。計算式は以下のようになります:

速筋の割合 = -59.8 + 69.8 × ( 50メートル走のタイム ÷  12分間走の秒速)

50メートル走が速いほど速筋の割合が高く、12分間走で多く走れるほど速筋の割合が低くなる計算となります。

具体的に数字を当てはめて計算してみましょう。たとえば、50m走が8秒、12分間走で3000mを走った(秒速3000/720=4.2) 場合、73.2%が算出されます。

一般的には、速筋と遅筋の割合は半々だと言われていますので、この場合は速筋がかなり多いということがわかります。

参考)
じてトレ:速筋と遅筋の比率のかんたんな推定方法
Smartlog:”速筋”と”遅筋”の違いとは?効果的な鍛え方まで学んで運動能力を上げよう!

あくまでも計算によるものなので簡易的なものではありますが、非常に手軽に速筋と遅筋との割合を算出することができます。

まとめ

今回は体の速筋と遅筋の割合を調べる方法について紹介しました。

遺伝子を検査する方法と、走る速度等によって簡易的に算出する方法との2つを紹介しています。

これらの結果によって行う競技を制限する必要はないと思いますが、調べることで意外な可能性を発見できるかもしれません。

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