この記事の内容
リバウンドを求める体
人間には、ホメオスタシスと呼ばれる、生きるために安定した状態を維持しようとする性質があります。
ダイエットは、生存に必要な脂肪や筋肉を削ぎ落とす営みですから、それを妨げようとするのが人間の本能と言えるかもしれません。つまり人間の体は、痩せた状態の維持を許さず、リバウンドすることを求めているとも言えるのです。
そのため、ダイエットして、それを維持するためには「脳をダイエット」する必要があります。意図的に、人間の本能的な働きを抑えなければならないのです。
以下では、そのための方法を4つ紹介していきたいと思います。
脳をダイエットする方法①美味しい食事を避ける
美味しいものを避けることで食欲を抑えることができます。
2010年に発表された論文は、肥満ラットを対象に、美味しい食事の「悪魔的側面」について調査しています。美味しい食事を与えられたラットは、そうでないラットに比べて、より多くの食べ物を食べ、体重を増やしてしまったそうです。
美味しいものだと食欲が増進され、ついつい食べすぎてしまうという傾向が明確になりました。
美味しいものを避けるというのは、かなり厳しい挑戦だと思います。
なので、美味しいものを食べる時はしっかりと食べ、そうでない日はしっかりと節制する。
メリハリをつけることで、美味しいものとも上手に付き合っていくと良いでしょう。
脳をダイエットする方法②食事の多様性を避ける
食事が多様性に溢れていると、脳は食欲を掻き立てられるようです。
80年代に発表された論文では、多様な食事を与えられたラットは単一の食事を与えられたラットよりも過食で、体重を大幅に増やしたことを報告しています。
多様な食事をとっていると、「自分がどれだけ食べたか」を判断しにくいのかもしれません。
余談ですが、お酒をちゃんぽんで飲むと悪酔いしやすいというのも、こういった理由だからだと言われています。
「単純な食事」というと味気ないですが、こういった要素も食欲に関係している、ということを知っておきましょう。
脳をダイエットする方法③しっかり眠る
しっかりと眠ることは、食欲を適正なもので保つためには必要なことです。
スタンフォード大学の調査によると、睡眠時間が多い人は少ない人に比べて食欲を増進するホルモンである「グレリン」の分泌が多く、食欲を抑制する「レプチン」の分泌が少なかったそうです。
そのため、睡眠時間が短い人ほど食欲が旺盛でBMIも高かったことを報告しています
短い睡眠が健康に良くないとする根拠はたくさんあります。
つまり、睡眠時間を十分に確保することは、健康的な生活を送るにあたって必須といえるでしょう。
現代人は忙しく、ついつい睡眠不足になってしまいがちですが、できるだけしっかりと眠るようにしましょう。
脳をダイエットする方法④運動する
運動はカロリーを消費してくれるだけでなく、食欲を適切にコントロールしてくれます。
外で運動などをした後、食欲が湧いて「今すぐなにか食べたい!」となる人は少ないかと思います。これは、運動後は「グレリン」と呼ばれる食欲を増進するホルモンの分泌が低下しているためで、そのために運動後の食欲が少なくなるのです。
参考)
・河野 寛. “運動しても痩せられない?― 食欲で変わるダイエット ―”
先ほど紹介した睡眠と同様、適切な量の運動は、健康な生活を送るにあたって欠かかすことができないものです。
日常の生活に取り入れられる程度で良いので、少しずつ運動する習慣を見に付けていきましょう。
まとめ
今回は脳をダイエットする方法として、美味しい食事を避ける、食事の多様性を避ける、しっかり眠る、運動するの4つを紹介しました。人間の体はリバウンドを求めています。
これを防ぐためには、脳からダイエットする必要があります。効率的にダイエットするために、ぜひ挑戦してみてください。
ダイエットが失敗する理由をまとめた記事を過去に書いていますので参考にしてみて下さい。
この記事を書いたトレーナー

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