ミトコンドリアとは?ダイエット(健康)やアンチエイジングは細胞から!

最近、なにかと話題になっているミトコンドリア。しかし、その詳しいところを知らないという方は多いのではないでしょうか。

今回はミトコンドリアとは何かを具体的に紹介するとともに、具体的な役割についても紹介していきます。

ミトコンドリアとは?

ミトコンドリアは、細胞の発電所とも呼ばれる、非常に重要な細胞内小器官です。エネルギーの産生など、大切な役割を担っています。

ミトコンドリアは、もともとはただの好気性細菌(酸素を利用できる細菌)でした。それが人間の祖先である真核生物に取り込まれ、独自の進化を遂げたのが、現在のミトコンドリアだと言われています(細胞内共生説より)。

ミトコンドリアの外側は外膜に覆われており、その内側にも内膜と呼ばれる膜があります。そして内膜の中にはマトリックスと呼ばれる空間があり、主にここでエネルギーの生成が行われています。

またミトコンドリアは独自のDNAミトコンドリアDNA)を持ち、独自に分裂・融合することができます。このことが、ミトコンドリアの起源が別の生物にあるという細胞内共生説が支持される理由にもなっています。

ミトコンドリアの主な役割はエネルギーの生成ですが、実はそれ以外にも重要な役割を果たしています。以下で具体的に紹介します。

ミトコンドリアの主な役割

①エネルギーの生成

ミトコンドリアは、エネルギーの元になるATPを産生します。ミトコンドリア以外でもATPを作る事はできますが、ここまで多くのATPを産生できるのはミトコンドリアだけです。

ミトコンドリアでは、電子伝達系とよばれる反応系によってATPを産生します。電子伝達系は酸素を利用するエネルギー代謝(好気的代謝)の最終ステップで、それまでの過程(クエン酸回路など)で作られたNADHやFADHを利用します。

電子伝達系はミトコンドリア内膜の内側:マトリックスで行われます。内膜上にATPを合成するための酵素があるので、それを利用してATPを合成するのです(酸化的リン酸化)。

もしミトコンドリアが少ないと、十分な量のエネルギーを作ることはできませんので、疲れやすくなったり運動ができなくなったりなどの症状が現れる可能性があります。

②アポトーシスの調整

アポトーシスは細胞死とも呼ばれるもので、生命活動の過程では非常に重要な部分になります。この調整をミトコンドリアは行っています。

細胞死というと恐ろしいもののように思うかも知れませんが、たとえば何らかの以上をきたしてしまった細胞の場合、できるだけ早く取り除くことが望ましいとされます。放置して、そのまま増殖してしまうと「がん」になってしまうことも考えられるからです。

そのような管理された細胞死を、ミトコンドリアが調整しています。細胞死に関与するカスパーゼを活性化させる酵素を放出します。

③熱産生

ミトコンドリアは、熱を産生することもあります。ミトコンドリアによる熱産生は、骨格筋の収縮を伴わない熱産生のため、非ふるえ熱産生と呼ばれることもあります。

電子伝達系では、プロトンの濃度勾配によってATPが合成されますが、一部のプロトンはATPの合成に利用されず、そのまま熱の産生に利用されることがあります。このような反応を脱共役といいます。

このような熱産生は、たとえば動物の冬眠時など、筋肉の収縮が行われない際の熱産生に利用されたりします。人間においても、ミトコンドリアの多く存在する褐色脂肪細胞がそのような働きを持っており、たとえば生まれたての赤ちゃんの体温を保持するような役割も担っています。

まとめ

今回は最近話題になっているミトコンドリアについて紹介しました。

ミトコンドリアは非常に重要な役割を持っている細胞内小器官で、

●エネルギーの生成
●アポトーシスの調整
●熱産生

などの機能を持っています。ミトコンドリアを増やすなどをすることで、上で紹介したような働きが活発になると考えられます。

参考)
厚生労働省:ミトコンドリア e-ヘルスネット
一般社団法人 日本生物物理学会:ミトコンドリア
難病情報センター:ミトコンドリア病(指定難病21)

 

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