炭水化物(糖質制限)ダイエットの効果は?痩せない?バランスの良い食事を!

体重減少の効果が高いと言われている炭水化物ダイエット。今一度、その効果について確認しておきましょう。結局は、バランスの良い通常の食事が一番かもしれません。

炭水化物ダイエットの効果は少ない

すっかり定番のダイエット法として定着した感のある炭水化物ダイエットダイエットですが、実際の効果については、通常のダイエット食と変わりないことが明らかになっています。

2014年に、複数の炭水化物ダイエットに関する介入研究の結果をまとめたメタアナリシスが発表されました。

参考)
Naude, Celeste E., et al. PloS one 9.7 (2014): e100652.

肥満者に対して、高脂質か高たんぱく質になるような食事を割り当て、3~6ヶ月後の体重減少について調査しています。

体重の減少量については、以下のグラフのようになっていました。

高脂質食の場合は、平均して0.62kg体重が減少し、高たんぱく質食の場合は0.75kg、両方をあわせた場合、0.74kg減少していたという結果でした。

これはつまり、体重の減少しやすい肥満者が、3~6ヶ月にわたって炭水化物を制限したとしても、0.74kg程度しか体重減少量に変わりがなかったことを示しています。

炭水化物ダイエットの健康上のデメリット

また、炭水化物ダイエットには健康上のデメリットが存在します。

それは、炭水化物のかわりに、脂質やたんぱく質の摂取量が増加してしまうことです。

特に飽和脂肪酸については、摂取量が増加することで血中のLDLコレステロールが増えてしまうことが知られています。

参考)
Mensink, Ronald P., et al. The American journal of clinical nutrition 77.5 (2003): 1146-1155.

また、たんぱく質についても、厳密な上限摂は定められていませんが、これはいくらでも摂取してよいという意味ではありません。

デンマークの研究者らが行った、健康な成人でのたんぱく質摂取の影響についてのシステマティック・レビューでは、総エネルギーの23%を超えるたんぱく質の摂取については悪影響がある可能性を指摘しています。

参考)
Pedersen, Agnes N., Jens Kondrup, and Elisabet Børsheim. Food & nutrition research 57.1 (2013): 21245.

結論:バランスの良い食事を!

上記でみたように、炭水化物ダイエットは、通常の食事と比べても大きな体重変化はありません。

にもかかわらず、飽和脂肪酸やたんぱく質摂取の悪影響を受ける可能性もあります。

炭水化物ダイエットの歴史は浅く、長期的な研究が不足している段階です。

自分の体を実験台にするよりも、適度にバランスの良い食事を摂るのが得策だということが理解できるかと思います。

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